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2020年1月28日火曜日

【追悼】Kobe Bryantが残したもの

よくある霧がかった曇り空、ロサンゼルスの日曜日の朝。コービー・ブライアント死去のニュース速報が携帯電話に入る。何かの冗談かな?と思うのも束の間、車のFM放送が通常のように音楽を流すことは無く、緊急ニュースに切り替わっている事を知り最悪の事態で世間が動揺している事を知る。そして間もなくブライアント氏の娘のジジさんもヘリコプターに同乗しているニュースを聞き涙が流れた。

前日にレイカーズの試合でレブロン・ジェームスがコービーの通算得点記録を抜き、ツイッターでブライアント氏の賛辞が紹介され、レブロンはロッカールームでコービーの良き思い出をテレビで語っていたのはつい数時間前の事だ。現実とは思えない状況と、次から次へと目の当たりにする人々とメディアのリアクション、時間の経過とアカデミー賞を控えたロサンゼルスの街の静けさに鳥肌が立った。

コービー・ブライアントは17歳から37歳の20年間のキャリアをロサンゼルス・レイカーズで終えたNBAでも特別な存在である選手。そしてロサンゼルスの街は彼の青年から伝説の選手となり、そして父親として人生の第二のキャリアを歩き出した姿を知っている。苦悩や挫折から栄光すべてを知っているのがこの街だ。

マイケル・ジョーダンとよく比較されるように、コービー・ブライアントは彼にもっとも近づけた選手だった。それだけ競争心があり、神と呼ばれたジョーダンに畏怖する事無く挑んだ。才能があった事よりも、努力やハードワーク、勤勉な姿がキャリアの後期になってメディアでもよく語られるようになった。そしてマンバメンタリティという言葉が定着しだすにつれ、スポーツ界の垣根を超えて彼の哲学に影響を受け始めた。

コービー・ブライアントが特別なのは、彼の飽くなき探究心、好奇心、勤勉、努力、そして諦めず情熱を抱き続ける姿だろう。彼の様々な挫折や絶望的な怪我を乗り越え復活する姿はテレビや試合観戦を通して記憶に鮮明に残っている。シャキール・オニールとのレイカーズ黄金時代から、後期の二連覇、オリンピックの二連覇、81得点の試合から、60得点した引退試合、セルティックスとの第7戦を制覇、アカデミー賞受賞など、青年から父親になるまでの姿を現役を通して、そして引退後もこの街は見てきた。

英語、スペイン語、イタリア語を記者会見で話す姿も印象的だった。試合でも相手の国に敬意を払い、海外で幼少を過ごし、フィラデルフィアに移り、ロサンゼルスに到達するまで、異なった文化に触れることで人間的な魅力を広げた。知的であった。チームメイトのスペイン人のパウ・ガソルとスペイン語で試合中にコミュニケーションをとる姿は極めて試合巧者だった。

好奇心、飽くなき探究心、失敗を恐れず進み続けること、ひたすら努力すること、これらはコービー・ブライアントの代名詞だ。

そして今は彼が亡くなって、明るみになっているのが家族を思う父親の姿。娘のために引退で縁を切ったバスケットボールに再び関わりだしていたコーチとしての姿。そしてNBAの後輩だけでなく、女性選手達や様々な人のために自分の経験を生かしてもらおうと人との関わりを持っていた事を知り、とても特別な人を世界は失ったのだと喪失感を思う。

マンバメンタリティ。これはこれからも人の心に生き続けるだろう。

コービー・ブライアント氏と娘のジジちゃんにご冥福をお祈り致します。
RIP Kobe and Gigi

追記:コービーが勧めていた本を1冊紹介。「かもめのジョナサン」https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%8B%E3%82%82%E3%82%81%E3%81%AE%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%8A%E3%82%B5%E3%83%B3


2019年10月6日日曜日

コービー・ブライアントのマンバ・メンタリティーを読んで学んだ4つのこと

コービー・ブライアントのマンバ・メンタリティーの読んでみて、4つの事を学んだので書いてみることにした。

原因と結果から想定へ


フィルム・スタディという言葉がある。つまり試合の動画を見て分析し観察すること。コービー・ブライアントはこの試合動画を分析する上で、なぜ?そういう結果になるのか、細部に拘った分析をする。そしてキャリアを重ねるにつれて、このなぜ?(そのシチェーション)がそうなったのか、結果と原因の因果関係を分析するだけでなく、(そのシチェーションでは)どうあるべきか?どういうオプションがあるのか?どういう代替策があるのか?いろんな想定にまで及ぶ。

フットワークは効率性


ディフェンスとのギャップ(隙間)を作り出すのは瞬間的な動きだ。目や、足や、肢体の位置で効率的に相手を動かす事が鍵になる。だからドリブルも実際は1つ2つで十分な事が多い。フットワークには大きく分けて2種類ある。ドリブルをした中での動き。そしてボールをキャッチした後の動き。NBAでは多くの選手が前者を練習しているが、コービー・ブライアントは後者を重視した後、前者をマスターした。ピボット。リバース・ピボット、インサイド・リバース・ピボット、アウトサイド・リバース・ピボット。それらをマスターした後にビハインド・ザ・レッグス、ビハインド・ザ・バック、クロスオーバーをマスターした。

適材適所とチャンピオン


ビル・ラッセルが幾度も優勝したのは偶然ではなく理由がある。そしてコービー・ブライアントが師事した理由は、彼の適材適所にあったチームメイト各々が自分達の役割に専念できた事を語っているからだ。ビル・ラッセルはボールハンドリングもシュートも下手くそだと批判されたのをよく覚えている。しかし、なぜボブ・クージーという屈指のガードがいるのにハンドリングが上手くなければならないのか?なぜサム・ジョーンズというシューターがいるのにシュートが上手でなければならないのか?ボブ・クージーはリバウンドとブロックに長けていた。チャンピオンになるということはチームメイトがそれぞれ得意な事に専念でき、そして自分自身もまた得意な仕事に専念できるという事だ。この教えは簡単なようで実は深遠。


良いコーチと偉大なコーチ


コーチは教師である。平凡なコーチは選手にああしろ、こうしろと手取り足取り教える。良いコーチはどうやって考えるか、そして選手としてバスケットボールをするのに必要最低限な基礎技術を教える。

良いコーチはどこに魚が居るかを教えてくれる。
偉大なコーチはどうやって魚を見つけるかを教えてくれる。

参考:Mamba Mentality